NetSaint 0.0.6 のインストール

 NetSaintは、Turbolinux Server6.5に収録されているパッケージだけではコンパイル出来ない。
 理由は、gdのバージョンが古いためである。そこで、LedHatのサイトからgd−1.8.3−7とgd−devel−1.8.3−7をもらってきて、Turbolinux Server6.5でインストールされたgd−1.7と入れ替える。

 また、zlibとlibpngのバイナリーとdevelも必要であるので、確認してインストールされていない場合は、TurbolinuxのCDからインストールする。

 後は、NetSaintのサイトから netsaint-0.0.6.tar.gz をダウンロードして、

#tar zxvf netsaint-0.0.6.tar.gz

で展開し、

#mkdir /usr/local/netsaint

で、実行ファイルインストール用のディレクトリーを作成し、

#cd netsaint-0.0.6
#./configur --prefix=/usr/local/netsaint

でコンパイルする。。後は、マニュアルに従って行けば、 /usr/local/netsaint 以下に動作に必要な各種ファイルがインストールされる。

 NetSaintの実行には、プラグインが必要であるため、http://netsaintplug.sourceforge.net/から最新バージョンをダウンロードしてきて、

#tar zxvf netsaint-plugin
#cd netsaint-p/
#./configure
#./make
#./make install

でインストールしておく。

 これで起動できるが、起動時に lock ファイルが開けないなどのメッセージが出るので、/var/netsaint.lock を作成するとともに /usr/local/netsaint/var/ 内ファイルのパーミッションを777?に変更した。、これでlog ファイルが開けない症状は解消する。  また、/etc/rc.d/init.d/netsaint start による起動には インストール時 make install-daemoninit だけでなく make install-init も実行しておく必要がある。

 最後に、個々の環境に合わせて /usr/local/netsaint/etc/hosts.cfg を編集すれば完了ある。参考のために、我がホームネットワークでの hosts.cfg を示す。
○動作設定
・StatusMapに好みのアイコンを表示させる方法
 /usr/local/netsaint/etc/nscgi.cfg 内でExtended Host Informationのコメントをはずすと同時に、host_name を hosts.cfg で設定したものとする。表示するアイコンは、40X40 ピクセルの gif と gd2 を用意して /usr/local/netsaint/share/images/logos にコピーする。

 gd2 画像の作成方法は、Windowsで gif画像を作った原図からpng 画像を作成し、これを linux に転送する。 linux でgd-progXXXX.rpmをインストールすることにより得られる、pngtogd2 で

#pngtogd2 XXXXX.png XXXXX.gd2 0 1

で変換して作成する。

・Service監視間隔の設定
 pingとかhttpdの監視はデフォルトでは2,3分間隔に設定されているが、これではネットワーク規模から見て多すぎるということがある。

 その場合は、以下のようにパラメーターを変更する。今回は、15分としてみた。

service[pc98nd]=SMTP;0;24x7;3;15;1;linux-admins;120;24x7;1;1;1;;check_smtp

・ホスト設定の詳細
host[<host_name>]=<host_alias>;<address>;<parent_hosts>;<host_check_command>;<max_attempts>;<notification_interval>;<notification_period>;<notify_recovery>;<notify_down>;<notify_unreachable>;<event_handler>

例:host[novell1]=Novell Server #1;192.168.0.1;;check-host-alive;3;120;24x7;1;1;1;


<host_name> pc98ndなどnetsaint内で使用するホスト名
<host_alias> 別名で表示。LinuxServerなどグループ名的な呼び名をつける。
<address>
ホストのIPアドレス
<parent_hosts> 系統図を自動作成させるための上位ホスト名
<host_check_command>
何をチェックするかの指定。通常check-host-alive
<max_attempt>
リトライ回数
<notification_interval>
状態をメールで通知する際の時間間隔。down状態がこの間隔以上続くと再通知がある。単位は分
<notificatuon_period>
通知を許容する時間帯。24時間監視の場合は、24時間x7日
<notify_recovery>
リカバリー状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<notify_down>
ダウン状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<notify_unreachable>
サービスがチェック出来ない状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<event_handler>
何かのプログラムを起動する場合に指定。

・サービス設定の詳細
service[<host>]=<description>;<volatile>;<check_period>;<max_attempts>;<check_interval>;<retry_interval>;<contactgroups>;<notification_interval>;<notification_period>;<notify_recovery>;<notify_critical>;<notify_warning>;<event_handler>;<check_command>

例1service[nt1]=FTP;0;24x7;3;5;1;nt-admins;120;24x7;1;1;1;;check_ftp
例2:service[nt1]=HTTP;0;24x7;3;5;1;nt-admins;240;24x7;1;1;1;;check_http2!192.168.0.2!/!88
例3:service[linux1]=Zombie Processes;0;24x7;3;5;1;linux-admins;240;24x7;1;1;1;;check_local_procs!5!10!Z

<host>
pc98ndなどnetsaint内で使用するホスト名
<description>
サービス内容を表示。HTTPやFTPなど
<volatile>
変わりやすいサービスの指定。1は指定。0は通常サービス
<check_period>
監視期間。24時間監視の場合は、24時間x7日
<max_attempts>
最大チェック回数を指定。
<check_interval>
複数回チェックを実施する場合の時間間隔。単位は分
<retry_interval>
リトライ間隔
<contactgroups>
通知のグループ名
<notification_interval>
状態をメールで通知する際の時間間隔。down状態がこの間隔以上続くと再通知がある。単位は分
<notificatuon_period>
通知を許容する時間帯。24時間通知の場合は、24時間x7日
<notify_recovery>
リカバリー状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<notify_critical>
クリティカル状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<notify_warning>
警告状態の通知の有無。1は通知。0は非通知
<event_handler>
外部プログラムの起動指定。
<check_command>
実行するするコマンド

・アラームウィンドウのオン・オフ
  アラーム発生時、ブラウザに小窓を表示させるためには、これも /usr/local/netsaint/etc/nscgi.cfg 内のAlert Window Suppression で suppress_alert_window=0 とする。コメントアウトでもデフォルトがそうなっているようである。

 品質の悪いネットワークだと結構な頻度でアラームが発生することが想定され、その場合、ログファイルが肥大化して、ディスクを圧迫するため、これを定期的に処理する必要が出てくる。

 このためには、 netsaint.cfg に指定するという方法もあるが、今回は、Linuxの標準機能である logrotate を使ってみた。方法は、

 squid をまねて /etc/logrotate.d/netsaint を作成し

/usr/local/netsaint/var/netsaint.log {
weekly
rotate 5
copytruncate
compress
notifempty
missingok
}

を記入。暫く様子を見ることとする。 

・Netsaint007のnscgi,cfd設定における留意事項
 Netsaintにブラウザでアクセスした時、cgiが動作しないとかアクセス制限がかかっているとかのメッセージが出て、正常動作しないことがよくある。
 この原因は以下のものであるのでもし、そのような状況になった場合は、チェックが必要である。

前ページ