ラズパイのWiFiによるインストール

ラズパイのインストールは、USBタイプのマウスやキーボードを内蔵USB端子に繋ぐとともディスプレーもHDMIで接続して行うのが一般的であるが、ラズパイゼロの場合は、パソコンとしてではなくキーボードもマウスも繋がずにマイコンボードとして使うケースが多いのではと想像する。
となるとインストールのためだけにキーボードなどを準備するのは無駄なような気がする。

そこでいい方法はないかとネットを見てみると、立ち上げ時にWiFi接続をして、それを使ってSSHでパソコンから制御する方法があることが分かった。

便利そうなので試してみた。

やったことは以下の通り。

〇OSインストール  OSのインストールは、通常のラズパイのインストールと同じやり方で、SDカードに書き込む。
 使ったツールはSDカードフォーマッターとEtcherである。
 まずSDカードをSDカードフォーマッターでフォーマットする。
 次にRaspberry Pi公式サイトからOSをダウンロード 今回はGUIは使わないのでliteを選択した。
 Etcherを立ち上げダウンロードしたzipファイルを解凍せずそのまま指定する
 少し時間がかかるがその内コンペアが行われ、終了する。

ここでSDカードを抜き差しして再認識させる。

〇Wi-Fi設定を書き込む
 立ち上げ時に 外部との連係にWiFi接続が必要なため、WiFiの設定を書き込む。
 bootドライブの直下にwpa_supplicant.confという名前のファイルを作ってSSIDの設定を書き込めば起動後自動でWi-Fiに接続される。
単純にテキストエディタを使って書き込んでやれば良い。今回はWindowsPC標準のメモ帳を使う。

/boot/wpa_supplicant.conf
-------------------
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP

network={
    ssid="接続したいSSID"
    psk="SSIDのパスワード"
}

メモ帳に上記の内容を書き込み(コピーして)、SDカードのルートディレクトリーであるD:\/boot/wpa_supplicant.confでセーブする。
この場合メモ帳の動作としてファイルの拡張子に.txtが付加されるのでファイルマネージャーを立ち上げて名前変更の機能で.txtを削除する。

〇SSHをオンにする
 次にキーボード無しで操作するにはSSHも使用できる状態にしておく必要があるため、bootドライブにssh(拡張子無し)というテキストファイルを作ればよいはず。

 メモ帳で空のフアィルをsshの名前でセーブする。WiFiの時と同様拡張子にtxtが付与されるので、ファイルマネージャーの名前変更で削除する。
/boot/ssh

〇立ち上げ
ラズパイゼロにSDカードを挿入して電源を入れる。

HDMIでディスプレーを繋いで様子を見てみると、少し時間はかかるが、
raspberrypi login:

となりログイン待ち受け状態となる。無事立ち上がったようである。

ここでWiFiで接続を確認すべくルーターでDHCP付与アドレスを調べると、直近での付与が192.168.0.75となっているので、これに向かってWindowsPCよりpingを打ってみる。

C:\Users\hide_>ping 192.168.0.75

192.168.0.75 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
192.168.0.75 からの応答: バイト数 =32 時間 =6ms TTL=64
192.168.0.75 からの応答: バイト数 =32 時間 =6ms TTL=64
192.168.0.75 からの応答: バイト数 =32 時間 =7ms TTL=64
192.168.0.75 からの応答: バイト数 =32 時間 =8ms TTL=64

192.168.0.75 の ping 統計:
  パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
  最小 = 6ms、最大 = 8ms、平均 = 6ms

で応答が返ってくる。旨く行っている感じである。

次にSSHでの接続を試みる。
TeraTermを立ち上げてSSHでの接続として、接続先に192.168.0.75を指定する。

するとこれも旨くつながったようで、IDとパスワードを聞いてくる。

ラズパイのデフォルトはID:pi パスワード:raspberryであるので、これを入力してみる。

するとターミナル画面が表示され正常に接続出来たことが確認された。

あっけなく接続できて少しビックリではあったが、目出度し目出度しである。

次はUSBデバイスからの起動に挑戦してみることとする。